渡会 純价の版画の世界

渡会純价氏が版画の世界に踏み込んで、早や、画業58年という年月が経ちました。
彼は、札幌を拠点に制作を続けており、先頃も札幌市内にて個展を開催(添付資料)されました。当個展は、「渡会純价展-夢路を紡いで」と題されておりますが、いつもタイトルに表現されるのは、「・・・を紡いで」というイメージです。
彼のどの作品をとっても、テーマが異なっても、家族や風景に音楽が入り、軽快で、温かく、ほのぼのした癒しの世界に引き込まれる感覚の作品が多いのです。渡会純价氏の世界は作品の「線」と「構図」を音楽の「リズム」がそれこそ糸を紡ぐが如く絡まり、独特の魅力の世界を構築していると思います。
彼にとっては、湧き上がってきたイメージにリズムが入り込み、「線」はその強弱をもってリズム感を表現し、拡がるメロディが自由奔放な「フォルム:構図」を構成し、心のリズムで紡いだ世界に色彩がハーモニーを奏でます。どの作品にもそういった音楽性が見受けられ、作品を描く彼自身が、あたかもコンダクターのように、作曲家のように!
しばし、【渡会純价の版画の世界】をお楽しみください。